某高視聴率テレビ番組で有名人達が 「ドンペリ・ロゼ」 (当時約10万円)と間違えたほどの安くて、美味しいスパークリングワイン!! ロジャーグラート社は、複数の契約農家の中から、 毎年最高級の果実のみを購入し、その一番搾り果汁のみを使用します。
製法は、手間ひまをかけ、 瓶詰め後18ヶ月間大切に熟成されることによる見事なロゼ色、 きめ細かな泡立ち ワインの中でも、とても鮮明なピンク色をしています。
新鮮なさくらんぼやイチゴやラズベリーといった赤い色のフルーツの香りや まろやかな味は、女性を中心に大人気です。
ロジャーグラート家がぶどう作りを始めたのは、18世紀初期に溯ります。
当時、ぶどう作りは、大きな農家ならどこでも手がけており、ぶどうの収穫祭は、社会的行事とも言えるもので、 小麦の収穫祭や豚の屠殺行事と並んで、農事には重要な意味を持ち、村中がその喜びを盛大に祝いました。
園風景の中に、時の経過と蓄積が読み取れますが、外観ばかりではなく、カタルーニャのぶどう作りの精神と歴史は、 彼らの経験の中に息づいており、長期的なヴィジョンと、地質の把握、 土地の有効活用取組みやゆみない努力、そして的確な改善策を打ち出してきた彼らの数々の工夫によく表わされています。
1860年、この古い農家にナルシス・カナルス・リボットが、深さ10mの広いスペースを有するカヴァ・サン・ジョルディ(酒蔵)を造りましたが、当初の目的は、家族のための食料保存庫でした。
カナルスは、フランスのシャンパーニュで作られる不思議な魅力を持つ飲み物に注目しました。
栓をぬくと同時にきらめき起こる細やかなゴールドの泡、グラスの中で繰り広がる美しい光景、そして口に含んだ時の快い刺激と味わいに魅了されたのです。
そして1882年、単なる発泡ワインとしてではなく、伝統を誇り、最も洗練され、 最も磨き抜かれたシャンパーニュで行われているシャンパン製造法に厳格に従い、最初は個人用としてシャンパン造りを試みました。
それが個人的楽しみから、公のものへと取って代わるまでには、さほどの時間はかかりませんでした。
セラーのあるサント・エステヴェ・セスロヴィレスは、ペネデスの特徴的な品種であるチャレッロのぶどうが多く生産され、長い熟成タイプのカヴァに使用されています。
ロジャーグラートのカヴァは、どれも年毎の最高品質のワインを原料とし、特別なカヴァであるグラン・キューヴェは、特に厳選された最高のワインから作られます。
カヴァが年月をかけて熟成に成功するには、その元となるワインの品質如何によるからです。
2年から4年眠らせる特別なカヴァは、 「熟成カヴァ」と呼ばれます。
ぶどう品種の配合割合では、若いカヴァはマカベオの占める割合が多くなり、熟成カヴァは、チャレッロが主流となります。
D.O.カヴァに許されている範囲の地元以外の種類としてのラ・シャルドネは、特定のものにだけ、香りと味の引き立て役として使用される場合があります。
そしてラ・ガルナッチャとエル・モナストレルは、ロゼに使用されます。
ロジャーグラートのセラーは、カタルーニャ・モデルニスモ後期の建築スタイルを誇る建物で、この様式特有の美しさを賛えています。
モデルニスモは19世紀末から20世紀初頭にかけて、カタルーニャに起こった芸術運動で、その範囲は工芸からガウディの建築作品、 絵画から彫刻、そして文学作品に至るまで幅広い分野に亘り、様々な展開を見せ、優雅な装飾様式を生み出しました。
多くの人々に愛されたこの美術様式は、単なる芸術様式にとどまらず、一種の生活スタイルともで言える程までにカタルーニャ文化の中に浸透したのです。
また、このスペインの美術的流れは、モダンスタイル、アールヌーボー等、同時代に起こったヨーロッパ諸国の表現様式とも平行しています。
どこかエキゾチックな雰囲気を持ったこのセラーや庭園などは、ここを訪れる人々に解放されています。
100年もの間、選びぬかれた何千本ものボトルが眠る、この地中深くのセラーは複雑な構造を持ち、まるで地球内部を走るめぐる動脈にでも入り込んだような神秘的な錯覚をおこさせます。
ロジャーグラートの優雅でのどかなたたずまいは、訪れる人の心を魅き付けています。
そして、ロジャーグラートのカヴァは、本格的なカヴァを求める世界中の愛好家に幅広く親しまれています。
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